「音楽美学」を読む【11】トゥリーズ「ソルジャーズ・スリー」
![]() Trees On the Shore 野村 良雄 音楽美学 改訂 |
「トニックとサブドミナントマイナーの関係論」を巡るジャンルを越えた世界音楽の旅は、(アルゼンチンを経て、アルゼンチンを経て、再びケルトへ。1970年に発表されたトゥリーズ(Trees)の2ndアルバム「オン・ザ・ショア(On the Shore)」のオープニング・ナンバー、ブリティッシュ・トラッド(民謡)の「ソルジャーズ・スリー(Soldiers Three)」を採り上げる。キーはAマイナー、4/4拍子。メロディのラインは、
コード進行は、 Im-V7-Im-V7-Im-bVII7-bIII-bVII7-bIII-bVII7-Im-V7-IVm-V7-I 1,2,6小節のドミナントV7は仮想V7変換されたワンコード進行として省略すると、 Im-bVII7-bIII-bVII7-bIII-bVII7-Im-IVm-V7-I bVII7-bIII部をまとめて、 Im-bVII7-bIII-bVII7-Im-IVm-V7-I 単純化すると、
の構成であることがわかる。 |
仮面ライダー斬鬼の変身
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いよいよ明日だ。前回、確固とした決意を持って変身に臨んだ仮面ライダーザンキ(演:松田賢二)。多分時間もないので、あの変身シーンBGMをギターで弾いてみたりして、明日の放映に備えよう。
キーはCマイナーでコード進行は、 Im-VIIdim-bIIIm-bIIm7b5 VIIdim=VIdimで、bIIImは本来マイナートニックであるべきbIIIがミクロな同主調転調を行ったもの、bIIm7b5はサブドミナントマイナー。これも「トニックとサブドミナントマイナー」の世界と言える。 音階(スケール)は9音階で、
で、メロディック・マイナースケールの5thをフラットさせた上で、b6thを付け加えたスケールだが、正式なスケール名称は知らない。このスケールが何ともスリルに満ちている。 ■関連記事:第四十三之巻 |