「音楽美学」を読む【13】ブーツィ・コリンズ「電話代なんかクソくら
Bootsy Collins Ahh the Name Is Bootsy Baby |
「トニック&サブドミナントマイナーのシンプル音楽の旅」、足立区を経て黒人音楽へと戻る。極論のある意味、都市の4角形内で翻弄する我々と、黒人奴隷の運命は「資本主義内における賃労働者の姿」として同義だ。「トニック&サブドミナントマイナー」で我々は多角的に世界を結び付けていこう。 ジミー・ギャリソンが生み出したアフロ・ジャズからファンクに線を引く。ブーツィ・コリンズ(Bootsy Collins)「電話代なんかクソくらえ(What's a Telephone Bill?)」だ。1977年リリースのアルバム「Ahh...The Name Is Bootsy, Baby!」に収録され、ブーツィと、ゲイリー・クーパー(Gary Cooper、ドラムス)、パーラメント(Paraliament)やファンカディック(Funkadelic)の鬼才、ジョージ・クリントン(George Clinton)の共作。 キーF#マイナーの非常にゆったりした16ビート。イントロのギターフレーズをコピーしてみると、
曲は長く7分ほどにも及ぶが、コード進行は以下のパターンを淡々と繰り返すだけ。 bVIM7-Vm7-Im サブドミナントマイナー(bVIM7)→ドミナント(Vm7)→トニックマイナー(Im)の世界。 このパターンはマイナー曲での定番コード進行のひとつで、「首から下は地井武男」のコード進行でもあったりする。足立区=東京下町から地井武男を経て、我々は黒人ファンクの原点へといたることができた。 ■関連リンク:Bootsy Collins 公式ページ ■関連記事:前回 |