「音楽美学」を読む【22】ハリー・ミラー





King Crimson


Islands

 年賀状まだ書いていない。さて、年末の大掃除を開始しなきゃ。よくあることかもしれないが、今僕の部屋は足の踏み場も無い混沌=カオス状態。机の上では、キリンラガービール、氷結果汁[早摘みレモン]、氷結果汁ライム、氷結果汁レモン、本搾りチューハイグレープフルーツ、キリン一番搾り・とれたてホッブ、サントリー「麦の贅沢」、キリン「のどごし<生>」、サッポロ「Draft One」らの空き缶の方々がところ狭しと林立あそばしている。机の上に、机の上のMTRの上に、PCの上に。




 まずこいつらから捨てないと。年末ごみ最終日は明日だ。机の上は、書き込みに失敗したDVDロム、理不尽なティッシュペーパー、チューナー、100円均一”あたりめ”の空き袋、”ばかうけ”の空き袋。使っていないメモリ、カセットテープ、使用済み目薬、「大人の科学」の付録の蓄音機、最近ブログで採り上げた、ジョン・コルトレーンノラ・ジョーンズらのCD、メモ帳(コクヨ、CampusのA-6判を愛用)、ビジンダーのフィギュア、マクドナルド・フライドポテトの空き箱、(弦楽器調弦用)チューナー、夏休みの旅行で仕入れたパンフレット類(「北原白秋生家」、「旧戸島住宅」、「関門の美味満載」などなど)、野村良雄著「音楽美学」の文庫版(音楽之友社刊)、そして自分の趣味、譜面の数々。




 昨日、長男・次男が自分の実家に行ったため、本当に久しぶり(14年ぶりくらいだろうか)に、女房と二人きりの年末年始。女房は、パソコンテレビGYAOでの「エウレカセブン」の一挙放送(参照)を見ていて、あまり相手にしてくれない。自分の部屋を掃除しなきゃなぁ。とりあえず、掃除の端緒から掴まないとなぁ。




 しかし、これもまたありがちなことで、散らかっている譜面をパラパラ見てしまうと、いろいろなことを思い出して掃除の手が止まり、暫く楽器で弾いてみたりする。コントラバスの独奏をライブ・ハウスで行っていた1990年代初頭、レバートリーにしていたベース・ソロ用の曲。ハリー・ミラー(Harry Miller)の「H to M」、主題部。



Gm EbM7 Gm Bb F7
+ + + + + + + + + +
G:-0-7-7-7-7-----57|-8-7-5-457-----02|-320-----|
D:-----------------|-----------------|-----3-0-|
A:-----------------|-----------------|---------|
E:-----------------|-----------------|---------|
Gm EbM7 Gm Bb F7
+ + + + + + + + + +
G:-0-7-7-7-7-----57|-8-7-5-457-----02|-320-----|
D:-----------------|-----------------|-----3-0-|
A:-----------------|-----------------|---------|
E:-----------------|-----------------|---------|
Gm EbM7 Gm Bb F7
+ + + + + + + + + +
G:-0-7-7-7-7-----57|-8-1012-810----02|-320-----|
D:-----------------|-----------------|-----3-0-|
A:-----------------|-----------------|---------|
E:-----------------|-----------------|---------|


 「セロ弾きのゴーシュ」の「印度の虎狩」の原曲(参照)を知らなかったとしたら、多分これが1番「印度の虎狩」に近い曲だと思っていたろうなぁ。キーはGマイナーで、コード進行は、これもまた図らずも


Im-bVIM7-Im-bIII-bVII7


 トニックマイナー(Im、bIII)とサブドミナントマイナー(bVIM7、bVII7)の世界。




 ハリー・ミラーの1974年にリリースされたソロアルバム「チルドレン・アット・プレイ(Children at Play)」の冒頭をかざるこの曲。ミラーはピチカートで演奏しているが、自分は弓弾き(アルコ)で演奏していたっけ。ハリー・ミラーはアフリカ出身でイギリスに渡英したベース奏者で、最も有名な演奏は、キング・クリムゾンKing Crimson)の1972年作品「アイランド(Island)」の一曲目、「フォーメンテラ・レイディ(Fomentera Lady)」の初っ端、弓弾きでウッドベースのソロが入っているが、あの演奏者がハリー・ミラーだ。ミラーは、イギリス・ジャズ界を代表するピアニスト、キース・ティペット(Keith Tippett)のグループにも度々参加していたため、キース・ティペットとロバート・フリップ(Robert Fripp)の縁(センティピード)でティペットがクリムゾンのレコーディングに参加した際、呼ばれたのだろう。「アイランド」は”実はキース・ティペット・グループの作品”と、音楽通の間で呼ばれることも多い。




 思えば、今年の年頭は、自分の音楽テープコレクションを全てCD化することが目標だった。5月ごろからブログを始めて、御座なりにしてしまってるな。4月の会社移転で出た廃棄物(PC, 1Uサーバ、RAID群)の山々。同僚JM氏からもらった、連奏CDプレーヤー、レコードケースもまだセッティングできず、部屋の真中に置きっぱなし。ボクサー(Boxer)「ビロウ・ザ・ベルト(Below the Belt)」をPCに取り込んで wave 化するところで中途放棄したままだ。これを焼きながら、自分の部屋の再建を開始し始める。一週間、有意義に休むぞ。




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