パゾリーニ「アポロンの地獄」
アポロンの地獄 |
今日、仕事始め。古代ギリシア音楽に至ったついでに、ギリシア文学にいたる。ソフォクレスのギリシア悲劇「オイディプス王」。”父殺し”&”近親相姦”をテーマとしたオイディプス王の悲劇だ。コレを後期イタリア・ネオリアリズモの巨匠、ピエル・パオロ・パゾリーニが映画化した「アポロンの地獄」。エンディング、父を殺し、母と姦通し、自ら盲目となったオイディプスが彷徨うシーン。オイディプスはリコーダー(?)で、何故か、革命歌「同志は倒れぬ(Vy shertvoju pali)」(STEGLICH)(コチラで試聴)を吹く。キーAマイナーとした場合、コード進行は、 【A】
主題【A】パートのコード進行は Im-V7-IVm-Im-V7-Im トニックマイナー→ドミナント→サブドミナントマイナー→トニックマイナー→ドミナント→トニックマイナーの進行。2回繰り返した後、 【B】
bIII-bVII7-IVm-V7 トニックマイナー→サブドミナントマイナー(bVII7&IVm)→ドミナントという進行、この後【A】を一回繰り返したものが一ユニットとなる。 とりあえず、今日はココまで。何故、オイディプス王がロシア革命歌を吹いたのか、その考察は明日。昨日研究した楽曲「セイキロスの歌」。演奏された弦楽器リュラの、複数の弦が生み出す調和した響き=器楽的特徴をフィーチャーした楽曲は、”アポロン的音楽”と呼ばれ、この音楽の元にギリシア人は規則的な天体の運行さえも哲学として完成させたらしい。アポロンの地獄。われわれは、常にギリシア文化に、自分達の原点の一つを認めざるをえなかったりする。 ■関連記事:前回 |